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ピーリング
美肌を目指すなら必読!ケミカルピーリングを正しく知ろう
ピーリングとは、古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを整えて、肌トラブルを解消し美肌へと導くものです。その中でも、ケミカルピーリングは、皮膚科や形成外科、美容外科、美容皮膚科などの医療機関で数多く行われている施術のひとつです。ニキビ、毛穴の広がりや黒ずみ、シミやくすみなど、なかなか良くならない肌トラブルで悩んでいる方や、より美しいお肌を保ちたい方などが施術を受けています。ケミカルピーリングのことを知らない方やなんとなく聞いたことはあるけれど一歩踏み出せない方のために、ケミカルピーリングの歴史や、どのような薬剤が使われているのかをご紹介します。
1:やけど治療から始まったケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、肌に酸を塗布することで古い角質を取り除く医療行為のことです。皮膚科や形成外科、美容外科、美容皮膚科などの医療機関において行われています。ピーリング自体の歴史は古く、美肌ケアの歴史を振り返ると、クレオパトラがサワーミルク風呂に浸かっていたという逸話や、中世フランスの貴族が酸化したワインを皮膚に塗っていたという記録が残されています。これらは、サワーミルクの乳酸、酸化したワインの酒石酸を使った天然のピーリングだと考えられます。
ケミカルピーリングとしての歴史は、1882年にドイツの皮膚科医P.D.ウンナが酸について文献に記述したことに始まります。その後、第一次世界大戦中には、顔のやけどの治療にフェノールが使用されました。このとき、皮膚再生が促進されることで、肌の状態が良くなり美容面でも効果があることがわかり、ピーリングは美容治療として欧米で広く普及しました。日本人の肌に適したケミカルピーリング(AHAピーリング)が開発されたことで、現在では、日本でも美容医療としてのケミカルピーリングが確立し、ニキビ、毛穴の広がりや黒ずみ、シミ、くすみ、小じわなど、女性が抱える多くの肌トラブルの解決法として、美容治療のメニューに取り入れられています。
2:日本でケミカルピーリングに使われる3つの酸とは
ケミカルピーリングに使われる酸は、いくつかあります。欧米では、レジルシノール、フェノールなどの酸が使われることもありました。これらの酸は、皮膚の真皮までをやけどのような状態にし、いったん皮膚をはがしてから新しい皮膚を作るというとても刺激の強いものでした。現在の日本では、日本人の肌に適した負担の少ない酸が使用されています。アルファヒドロキシ酸(AHA)、サリチル酸(BHA)、トリクロロ酢酸(TCA)の3つです。それぞれ、肌への負担が少ないものから順に詳しく説明していきます。
アルファヒドロキシ酸(AHA)
AHAは、別名フルーツ酸とも呼ばれる植物などに由来する酸です。主なものには、さとうきびから抽出するグリコール酸や、サワーミルクやヨーグルトから抽出する乳酸があります。比較的刺激が少なく、日本人の肌に合っていることから多くの医療機関のケミカルピーリングで使用されています。ニキビ、毛穴の広がりや黒ずみ、シミ、くすみ、小じわなど、多くの肌トラブルの治療などで効果を発揮します
サリチル酸(BHA)
サリチル酸とは、ベータヒドロキシ酸(BHA)とも呼ばれる酸です。AHAよりも多少刺激が強く、毛穴の開きやシミの治療をはじめ、ニキビ治療などに使われることが多くあります。また、サリチル酸をマクロゴールという基材に溶かした「サリチル酸マクロゴールピーリング」もあります。
トリクロロ酢酸(TCA)
トリクロロ酢酸とは、強い腐食性のある強酸性の酸です。3つの酸の中ではもっとも刺激が強く、その分ピーリング効果は高いのですが、ダウンタイム(施術から日常生活を通常通りまで行える時間のこと)があります。そのため、毛穴の開きやシミなどの治療だけでなく、ニキビ跡の凸凹の治療にも使われています。
どのピーリング剤を使用するかは、各医療機関によって違いますし、症状やその日の肌の状態によって変わることもあります。また、複数の酸を組み合わせてケミカルピーリングを行うこともあります。
いかがでしたか?
医師の診断の元で適切な処置をするため、ケミカルピーリングは安心して受けられる施術です。また、ニキビ、毛穴の広がりや黒ずみ、シミ、くすみ、小じわなどの改善に高い効果があります。そのため、肌トラブルで悩む女性や美肌を保ちたい女性から、支持される美容施術です。

監修:水道橋ひふ科クリニック 神島 輪 院長
【所属学会】日本抗加齢医学会専門医・日本レーザー医学会認定医・日本皮膚科学会正会員
【所属学会】日本抗加齢医学会専門医・日本レーザー医学会認定医・日本皮膚科学会正会員
最終更新日: 2026年2月20日